2019年4月14日に放送されたBS1スペシャル「“脱プラスチック”への挑戦~持続可能な地球をめざして~」が2019年7月16日(火)25時25分~27時05分にNHKで再放送されます。
いま世界中でストローやレジ袋の禁止など“脱プラスチック”の動きが高まっている。
太平洋ごみベルトでの世界初のプラごみ回収に挑むオランダの若者たちや、循環型経済をめざすビジネスの最前線を欧米で取材。独自のリサイクル技術で売り込みをかける日本のベンチャーにも密着。さらに、この背景にある気候変動による地球の危機に警鐘を鳴らすロックストローム博士とフリードマン氏、二人の英知と共に地球の持続可能な未来を考える。
出典:NHK
番組を企画したきっかけは?
今、ストローやレジ袋の禁止など、使い捨てのプラスチックをやめようという動きが加速しています。ウミガメの鼻に刺さったストローや、クジラから出てくるビニール袋といったショッキングな映像が世界を動かしたのですが、それだけではありません。
石油という化石燃料から作られるプラスチックは、大量生産大量消費の現代文明の象徴。実は、こうした私たちの文明そのものを、急速に“循環型”で“脱炭素”の経済に作り変えていかなければ、“地球が持たない” ほど温暖化が加速していることが背景にあるのです。
EUなどはそのことに気づいて、このパラダイムシフトをビジネスチャンスに変えようとしています。
私たちは2017年の暮れに、N H Kスペシャル「激変する世界ビジネス “脱炭素革命の衝撃”」を放送し、大きな反響をいただいたのですが、今回も、このままでは日本は立ち遅れてしまうという強い危機感を抱きました。そこで、いわばそのスピンオフとして “脱プラスチック”の最前線に焦点を当てた番組を企画しました。
番組の見どころは?
前半は、太平洋ごみベルトに浮かぶ大量のプラスチックごみの回収に挑む24歳の青年、ボイヤン・スラットの挑戦に密着します。オランダのNPOオーシャンクリーンアップのCEOを務める彼は、16歳でギリシャの海に潜った時、プラスチックの多さに衝撃を受け、海流を使った画期的なごみ回収法を思いつきます。わずか300ドルの元手で始めたNPOが44億円の資金を集めて、去年秋、ついに世界初のごみ回収システムを稼働させました。その6年の軌跡を通して、海が今抱えているマイクロプラスチック問題や、プラスチックと温暖化の関係も明らかになってきます。ぜひ、ボイヤンの驚きの挑戦に注目してください。
後半は、どうしたらプラスチックそのものを減らすことができるのか、サーキュラー・エコノミーと呼ばれる循環型の経済をめざすビジネスの最前線ルポです。EUが3月末、2021年から使い捨てのプラスチックの使用を禁止する法案を可決するなど、世界の規制は日本人の想像をはるかに超えるスピードで進んでいます。ニューヨークの現状や、パリに集結した世界の大企業とリサイクルメーカーの商談など、目からウロコの現場がたくさん登場します。独自の技術で世界に売り込みをかける日本のベンチャー企業も取材。“先手必勝”を合言葉に加熱する競争の実態を追いました。
さらに番組では、世界を代表する二人の英知にもインタビュー。一人は、ピュリツァー賞3度受賞のジャーナリスト、トーマス・フリードマン。「フラット化する世界」「グリーン革命」などの著作で現代の預言者でもあるフリードマンが今、注目しているのは、“加速”というキーワードなんだとか。もう一人はドイツ・ポツダム気候影響研究所のヨハン・ロックストローム博士。「プラネタリー・バウンダリー=地球の限界」という研究で知られる科学者です。果たして私たちへのメッセージとは?
番組プロデューサー 堅達京子
SDGs(持続可能な開発目標)など、今、「持続可能」という言葉が巷にはあふれています。でも、頭では分かっていてもどう行動すればいいのか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
世界のトレンドは、必ず日本にやってきます。ビジネスヒントも満載の100分のスペシャル版。海のプラスチック問題を入り口に、ぜひ一緒に地球の未来を考えていきましょう。
前回放送で大きな反響を呼んだ脱プラ問題を取り上げた当番組。
残念ながら放送を見逃してしまった方には朗報であるはず。SDGsの観点からも絶対に無視できない廃プラ問題を学ぶには非常に素晴らしい内容となっております。
お見逃しなく!!
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※ 2019年7月21日現時点での情報となりますので、万が一申し込み視聴される場合は必ず配信チェックを行い、個人の判断にてお申し込みください。