「アウティング」都道府県初:三重県が性的指向や性同一性等の秘密を暴露することを禁止する条例を制定する方針発表
6月3日、三重県が「アウティング」を禁止する条例を制定する方針を発表しました。
「アウティング」という言葉を、今回初めて知りました。
調べてみると、
ゲイやレズビアン、バイセクシャル、トランスジェンダー(LGBT)などに対して、本人の了解を得ずに、公にしていない性的指向や性同一性等の秘密を暴露する行動のこと。
を意味する言葉です。
目標5. ジェンダー平等を実現しよう に関するニュースです。
人が隠したいことを本人の了解を得ずに、公にすることは常識的に考えれば行わないことですが、この常識的という言葉の判断には個人差があります。また、誰にも言わないでほしい、という約束は往々にして守られないことが多いです。そして、SNS全盛の時代、個人を特定して書いたつもりがなくても、周りの人には分かってしまうこともあるでしょう。
LGBTという言葉ができ、これまで完全に閉ざされていた扉が少し開きました。カミングアウトという言葉も生まれ、自分の性的思考を公表される方もいます。しかし、カミングアウトするまでには、長く悩む方も多いと思います。それくらいセンシティブなことです。ただ、一人で抱えるには重いことでことでもあります。
カミングアウトという言葉があるからと言って、人から聞いたLGBTに関することを勝手に誰かに話すことは、人としてやってはいけないことです。今回、条例に盛り込まれるということは、そういう問題が起きているということです。実際、意図せず他人に公開されてしまったことで自ら命を絶ってしまった方もいます。おそらくそういうことを防ぐために、考えられたことだと思うのですが、先日、YouTube「SDGsナビ channel
偏見や差別は一種である「アウティング」について話します。偏見や差別っていつになったらなくなるんだろう」を見て、条例ができることで、気軽に相談ができなくなる、相談された人間も一緒に背負うことになるということになることに気づきました。
LGBT人口は、日本では8~10%と言われています。この数字は、想像していた以上に高い数字です。もっと調査が進めば、数字は上がる可能性もあります。それだけ多くの人が抱える現実がありながら、非常に個人的なことゆえに、公にすることを控える人も多いです。
条例ができることで、楽になる人、重くなる人。いろんな受け取り方があると思います。正解はどこにあるのか? 2030年に向けて、LGBTに関する考え方に変化が必要だと、より考えるようになりました。
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