SDGs コラム

SDGsへの取り組みは壮大なことではない。高校生の教材から、個人ができることを考える。

なぜSDGsを難しいと感じるのか?

2015年9月に国連で採択されたSDGs。6年が経った今、やっとSDGsという言葉を知っている、という人が増えてきました。調査方法によって数字は違いますが、「知っている」が50%という結果もあります。しかし、これはSDGsという言葉を知っているということで、内容を理解しているというとは違います。Z世代は積極的に知ろうとしているといわれていますが、すべてのZ世代ではありません。就活のためであったり、自分が就きたい職業に関連することだったりと知ろうとする目的があるからです。正直、まだ“SDGsネイティブ”という人たちはいないように感じます。

正直、SDGsは「難しい」と思われてしまったことで、スタートが遅れてたと感じています。その理由のひとつに身近なことと、自分に関係があること、と思えない人が多かったのではないか、と思っています。しかし、SDGsは一人ひとりの小さなことの積み重ねから達成できることもあると思っています。なぜなら、今の状況になってしまったことも、一人ひとりの行動が重なっていったからです。

大企業にしかできないこともある。しかし、個人にもできることがある。

昨年7月のレジ袋が有料化されました。そのとき、なぜ有料化されたのか? を考えた人は多いと思います。自分の身に変化が起こると人はその理由を考えます。

環境省 経済産業省 のサイトの「どうしてレジ袋を有料化するの?」
に書かれています。理由は、ぜひご自身でご確認ください。

もちろん、レジ袋を有料化しても意味がない、デメリットが多いという意見もありますが、なぜこれを行うのか? を知ることが必要だと感じています。

サイトにも以下のように書かれています。

日本におけるレジ袋は、国内で使用されるプラスチック全体のうち数%です。まずは身近なレジ袋から取り組み、そのアクションを他のプラスチックごみの削減に広げていきましょう。

環境省 経済産業省 のサイトの「どうしてレジ袋を有料化するの?」

数%だからやっても意味がないのではなく、数%から始めるという考え方もあるのではないでしょうか?

高校生の教材に書かれていSDGsを大人はできているのか?

レジ袋有料化は、プラスチックごみを減らすことを身近に感じさせることのひとつだと思っています。ペットボトルをマイボトルに替えることもそのひとつだと思います。そこで、今日からできることは何かを考えてみました。そこで参考にしたのが、高校の教科書です。

高校の教科書にSDGs 持続可能な社会のための家庭科の授業 – 教育図書

以下のサイト内に、書かれていることです。
高校生にできるSDGsの取り組み

・学校や家でできること
1. 電気や水道をこまめに止める
2. いじめや差別をしない、させない
3. ハンデのある人を見かけたらサポートする
4. 社会問題についてクラスメイトと意見交換する
・買い物するときにできること
5. 紙パッケージの商品を購入する
6. 認証マーク入りの商品を購入する
7. マイバッグを持参する
8. マイボトルを利用する
9. プラスチックの使用を避ける

前述したエコバックやペットボトルについては、
7. マイバッグを持参する
8. マイボトルを利用する
モノを替えることで始めることができます。

そのなかで、最近目にするニュースは、オリンピック関連でもニュースになっていることです。

2. いじめや差別をしない、させない
3. ハンデのある人を見かけたらサポートする

これらは、いろんな形で残念なことが起きているように感じます。この2つの項目に関して、大人たちは、子供たちにとって胸を張れる状態でしょうか? SNSという無記名で誹謗中傷ができてしまう時代になり、罪の意識なく書いてしまっている人がいるように感じています。

それぞれの人に考え方があり、思うことがあるかもしれません。しかし、文字にする前に、それは正しい情報(一次情報)を理解したうえでの責任が取れる言葉か? 誰かの言葉に乗っかっていないか? 自分の身分を明らかにしているか? 相手の立場になって考えているか? など考えることが必要だと感じています。

現実社会は厳しいものですが、相手の立場になって考える、きちんと話し合う、ということから始めることが大切だと感じます。

SDGsは難しいことでも壮大なことでもなく、今日からできること、今からできることがいくつかにあると思っています。




伊藤 緑

伊藤 緑SDGsナビ公式ライター

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フリーランスライターと並行して、企業や個人の広報コンサルや広報担当者の育成を行う。2012年より女性コミュニティプロデュースも開始。日本一優しいSDGsの情報発信を目指している。趣味は神社巡り。