SDGs コラム

賞味期限切れ商品を、食品ロスにしないために。安全に消費するために。

10月30日が「食品ロス削減の日」であることを、この記事を書こうとして初めて知りました。1ヶ月ほど前ですが、このような日が存在するということは、やはり食品ロスは大きな問題ということです。
 

ご存じの方も多いと思いますが、食品には消費期限(品質の劣化が早いもの。期限を過ぎたら食べない方が良いもの)と賞味期限(品質の劣化が比較的緩やかなもの。おいしく食べることができる期限)があります。消費期限は、健康被害にもなりかねないので守ったほうが良いと考えますが、賞味期限については年月のみの表示の商品もあり、若干幅があります。
 

そして、賞味期限には「3分の1ルール」があります。これは、6ヶ月の賞味期限の場合、製造から1/3(2ヶ月)経った商品は納品できないという決まりです。しかし、食品ロスが問題になり、1/3を1/2に変更する企業が増えているというニュースが出ています。現状、どうなっているかは分かりかねますが、生産されても店舗に並べることができない商品がかなりあるということがうかがえます。
 

実際、突然くるブームにより品薄になるものもあれば、急に人気が落ちて売れなくなる商品もあります。大きな店舗ほど、賞味期限の確認に時間が掛かるため、できるだけ余裕(長い賞味期限)のあるものを扱いたい気持ちはわかります。しかし、今は“つくる責任 つかう責任”の時代。作ったものをきちんと消費することが私たちの使命です。
 

それに合わせて、賞味期限が近い商品を集めて販売するスーパーが増えています。テレビでも紹介されているので見たことがある方も多いと思いますが、ビックリするほど安い金額で販売されています。そして、商品は賞味期限がきれたら廃棄されるのではなく、賞味期限が切れたらさらに安くなります。購入する側は、賞味期限が切れていることを知ったうえで購入します。賞味期限は、前述したように“おいしく食べることができる期限”です。健康被害がすぐにでるわけではない商品もあります。実際、食べ比べをしても、人によっては味の違いが分からない場合もあるようです。もちろん、完全に安全なわけではないので自己責任になりますが、賞味期限が1日過ぎたから急に味が変わるとは考えづらいと個人的には思います。これは本当に個人の判断です。
 

農林水産省が出した数字によると、日本の食品ロスは平成29年度で年間612万トン。国民一人当たりにすると、1日約132g(茶碗約1杯分)、年間では約48kgです。この数字を減らすためにできることは廃棄を減らすことです。販売する側と購入する側が納得して売買することは、これから必要になってきます。中身は新品なのにパッケージに傷がついてしまっているもの。缶がへこんでいたり、角が少し折れていたりなど。そういった訳アリ商品も扱う店舗も増えています。
 

また、サンプル用として作られたものが販売できないという理由で廃棄されることもあります。ライターの仕事をしていると、発売前の商品をサンプルとしていただくことがあります。缶の場合、それらには試飲缶と印刷されていることもあり販売できないことが分かります。しかし、今ではサンプル商品を集めて販売を行う店舗も生まれています。「試飲缶」の扱いはわかりませんが……。すべてにおいて、販売する側と購入する側が納得して売買する。もちろん法律を守ったうえでです。
 

最近のニュースを見ていると、日本は豊かな国ではないことを感じます。子供たちの貧困もあります。食品ロスを考える際に、誰もが毎日、お腹いっぱい食べられているわけではない日本であることを知ることも必要なことだと感じています。
 


伊藤 緑

伊藤 緑SDGsナビ公式ライター

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フリーランスライターと並行して、企業や個人の広報コンサルや広報担当者の育成を行う。2012年より女性コミュニティプロデュースも開始。日本一優しいSDGsの情報発信を目指している。趣味は神社巡り。

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