今回は、電脳株式会社の神山様、笠井様にインタビューをさせていただきました!
オフィス作りを通じて起業家支援を行う電脳株式会社様が、2020年12月1日に、コピー機などのOA機器を100円から利用できるサブスクリプションサービス「PODWORK(ポッドワーク)」をリリースされたという事で、突撃インタビューさせていただきました。
電脳株式会社様 取締役社長 神山良介様
電脳株式会社様メディアサポート部部長 笠井寛史様
インタビュアー: SDGsシーズ005. YUMA
※ SDGsの種では次世代の若者たちがインタビューを行い記事作成を行っております。
電脳株式会社様の新サービスであるPOD WORKについて取材をさせていただきました。1日100円からコピー機をレンタルすることができるこのサービス。この破格の安さは、どのようにして成り立っているのでしょうか?中古OA機器市場について理解を得ると同時に、電脳株式会社様、そしてPOD WORKの魅力をお伝えします!
SDGsライターのユマと申します。本日はよろしくお願いいたします!
電脳株式会社の神山です、よろしくお願いします。
電脳株式会社、笠井です!よろしくお願いします。
早速なのですが、御社が行われていることについてご説明いただけますでしょうか?
はい、機器やオフィス家具など、事務所やオフィスに必要なものを販売している会社です。また、全国の起業家支援という形でこれから事業をスタートされる方や、小さな企業の方のコスト削減をもとにしたオフィス機器などの導入のお手伝いをしている会社になります。
ありがとうございます!次に、今回取り上げさせていただくPOD WORKというサービスについて教えていただけますでしょうか?
はい、今まで機器などはリースという導入方法を適用させていたため、5年や7年という長期的な契約形態に縛られていました。
POD WORKというのは、サブスク形式で1日100円から、オフィス機器を利用できるサービスです。
この値段というのは、業界を破壊するレベルのものです。
今のご時世では、テレワークなども増えてきており、どこでもオフィスが作れる状況にあります。そんななか、スモールオフィスで起業したいような方たちでも簡単に導入できる価格設定にしているので、今までの働き方に依存することなく、気軽さを重視できるサービスになっています。
なるほど、1日100円からというのはとてもお手軽ですね!少し疑問に思ったのですが、どうして今まではリースという5年契約が当たり前だったのでしょうか?
リースという契約方法は、減価償却などの決まりがあり、そのルールの中で高額な機器を安く、月額いくらという形で使い続けるというものなのですが、都合がいいので5年というのが業界の当たり前になっていました。車を5年ローンで買うのと同じ感覚です。
なるほど。POD WORKは、オフィスの在り方が考え直されている現在だからこそ生まれたサービスであるとのことですが、コロナ禍において御社でも働き方などに変化はあったのでしょうか?
そうですね、この会社自体がテレワーク環境の構築なども担っているため、社内のなかでテレワークにできるところはテレワークにしていたり、週の半分来たりという人がいたり、ただ業務的にやはり出社してもらうこともあります。なのでこのタイミングで社内の中でも一部多少変化はあったと思います。
ありがとうございます。POD WORKというサービスについて具体的にお聞きしたいのですが、このサービスが生まれた背景には、社会性という側面が考えられていたのでしょうか?
はい、そうですね。コピー機は、基本的にその機能は劣化しないんですよ。最新のコピー機と20年前のコピー機で何かが劇的に変わるかというと、変わらない。
ところが、やはりメーカーは販売を促進したいため、世の中には中古OA機器というものが一つの市場として存在している。数にすると、毎月5~600台が入荷してきます。しかし、コピー機などは、使っていないと機械が劣化してしまうんですよね。そこで、中古の在庫を安く、必要としている人に使ってもらえたら、無駄は確実に減り、廃棄は減っていきます。「つくる責任・つかう責任」というところでしょうか。
確かに言われてみると、機器の機能自体はそれほど変化していませんよね。それなのにそんなにも多くの機器が毎月廃棄されているのですね。想像以上の数でした。
また、大量の在庫を整理するところでは、シルバー雇用も行っています。現在では60歳を超えて定年され、時間と気持ちにゆとりのある方を10名ほど採用しています。
社会と接点をもちたいと考えるシルバーの方って多いんですよね。また30年以上、さまざまな業界で活躍してきた方たちなので、積極的に企業改善の助言をいただいたりもしています。
なるほど、仕事を離れると社会との接点をもつことは難しくなってしまいますよね。そのような高齢者の方を、一社員・一先輩として尊敬し、雇用を生み出しているとは、とても素敵ですね。
話は少し変わるのですが、現在学校現場などを始め、あらゆる場面での電子化が進んでいると思います。私自身、オンラインで授業を受けるようになり、紙媒体で学習する機会が極端に減少しました。もちろん紙媒体が必要な場面も多々あるため、完全になくなるわけではないと思うのですが、電子化についてはどのように考えていらっしゃいますか?
はい、少し話は逸れますが、お客様の事例では、実は受験勉強を機会に個人宅に導入する方が多いんです。普通のマンションにコピー機というとすごく違和感があると思うのですが、置いてみるととても反応が良いですね。本気で受験を目指していると、やはり書いて覚える文化が残っています。そのためあえてコピー機を導入されるご家庭は多く、この1年間で400台ほどは設置しましたね。
また、電子化が進んでいるとはいえ、コピー機の出荷台数は減少していないんです。もちろん紙の需要は減っているため、1台あたりのコピー枚数は減っています。つまり、会社には必要だけど、そこまで重要視はされていない。
だったらなおさらそのような機器に何十万円もかけるのは、無駄だったりするので、このPOD WORKが活きてくる。逆にチャンスだと思っています。
なるほど、電子化が進み、コピー機等の重要性が低くなっているからこそ、POD WORKというサービスが活きてくるのですね。それでは最後に、今後の御社の展望などを教えていただけますでしょうか?
はい。私たちが何をしているかというと、起業家支援事業だと思っています。起業前のもの、すでに経営されている企業などいずれも含みますが、やはり彼らを応援していきたいと考えています。
今は機器というところがメインになっていますが、3年後、4年後、5年後に、「起業のテーマパーク」のようなものを作りたいと考えています。
保険、不動産、対法人・企業というところに提供できるサービスはまだまだたくさんあるので、そこへ事業領域を広げていきたいと考えています。
「起業のテーマパーク」ってすごく素敵ですね。今回取材をさせていただき、中古OA機器という業界について理解を得ると同時に、御社が起業家支援を軸に考えていらっしゃることが強く伝わってきました。本日は貴重なお話をありがとうございました!
まとめ.
普段私たちは、何気なくコピー機などの機器を利用していますが、「つくる責任・つかう責任」という言葉のように、その裏側を想像することが大切だと感じました。
誰が製造しており、どのように利用・廃棄されているのか。少しずつ理解を深めると同時に、何をどのように利用するのかを自身で責任をもちながら選択していきたいと思います。
今回のSDGsポイントは「中古OA機器の劣化を防ぐために、新しいサービスを作り必要としてくれる人に提供し、無駄な廃棄を減らす」という点だと思います。まさしく目標12 つくる責任・つかう責任にあたります。またチャレンジしたい人を支援するという会社の方針も素晴らしいですし、そのことがまた新たなサービスを生むきっかけになると思います。今後も期待したいですね♪