グループ内の再エネ発電所由来証書を活用し、年間約370万kWhをグリーン電力に転換

東急不動産ホールディングスグループで不動産管理業を担う東急コミュニティーは、2026年8月、グループ会社リエネ社が仲介するトラッキング付FIT非化石証書を取得し、本社・支店等で使用する電力の実質再エネ化を開始したと発表した。全105拠点(2026年8月時点)で使用する年間約370万kWhの電力を100%実質再エネ化する計画で、2026年度分の全量切り替え完了は2027年5月の追加証書取得をもって完了予定としている。
RE100達成済みグループの再エネ発電所を活用する仕組み
今回の取り組みは、国際環境イニシアチブRE100の達成認定(CDPより2024年4月認定、国内事業会社として初)を取得している東急不動産が所有・運営する再エネ発電所由来の環境価値証書を活用するもの。東急不動産グループの小売電気事業者であるリエネ社が仲介し、トラッキング付FIT非化石証書を東急コミュニティーが取得する形で、グループ内の発電力・供給力を活かした再エネ化を実現している。
先行取得と追加取得の二段階方式でCO2削減効果を担保
2026年8月に取得した証書は約200万kWh分で、前年度(2025年度)の電力使用実績をベースに先行取得したもの。これを2026年度(2026年4月~2027年3月)の使用電力に充当し、環境省・経済産業省公表の全国平均係数423g-CO2/kWhを用いた試算では約846t-CO2相当の削減効果が見込まれる。2026年度の全対象拠点の使用実績が確定した後、2027年5月に不足分の証書を追加取得し、年間約370万kWh分の100%実質再エネ化を完了させる予定。
GROUP VISION 2030が掲げる環境経営の具体化
東急不動産ホールディングスは2021年発表の長期ビジョン「GROUP VISION 2030」で「WE ARE GREEN」をスローガンに環境経営とDXを全社方針としている。中核企業の東急不動産は2022年12月に自社事業所・保有施設の使用電力100%再エネ切り替えを完了しており、今回の東急コミュニティーの取り組みは、この環境経営方針がグループ内の不動産管理事業にも展開された形といえる。
関連するSDGs目標
再エネ由来の非化石証書を活用して事業活動の使用電力を実質再エネ化する取り組みは、目標7(エネルギーをみんなにそしてクリーンに)の達成に直結し、約846t-CO2相当の排出削減効果は目標13(気候変動に具体的な対策を)の実践例といえる。
関連ページ:目標7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに/目標13 気候変動に具体的な対策を
読者・企業への影響
不動産管理業という電力使用が分散・多拠点にわたる業態で実質再エネ化を進めた事例であり、同業他社やテナント・発注元企業が自社のサプライチェーン排出量(スコープ3)を評価する際の参考材料になり得る。グループ内で発電・証書供給から需要側の切り替えまで一貫させる仕組みは、他のグループ経営企業が脱炭素化を進める際のモデルケースとなる可能性がある。
数字・期限・対象地域
- 数字・規模:対象拠点105件(2026年8月時点)、年間使用電力想定約370万kWh、2026年8月取得証書約200万kWh、先行取得分のCO2削減効果約846t-CO2
- 期限・時期:2026年8月に証書取得・再エネ化開始、2027年5月に不足分証書を追加取得し2026年度分の100%実質再エネ化完了予定、発表日2026年10月27日
- 対象地域:発表資料に記載なし(東急コミュニティーの本社・支店等事業活動拠点全105件が対象)
次に取れる行動
東急不動産ホールディングスグループの環境経営の取り組み状況や「GROUP VISION 2030」「中期経営計画2030」の内容を公式サイトで確認し、自社の脱炭素化やスコープ3排出量削減の参考にすることができる。
影響・行動に関する記述はSDGs NAVI編集部の見解です。
