環境省と在インド日本国大使館は8月21日、重要鉱物のリサイクルを通じて供給網を強くする日印経済安全保障会議を開きました。日印両国の企業をはじめ65社以上、約130人が参加し、電気・電子機器廃棄物からの回収や企業間連携について議論しました。
今回のポイント
- 電気・電子機器廃棄物に含まれる重要鉱物を、新しい供給源として活用
- パネル討論に加え、企業同士の個別面談とビジネスマッチングを実施
- 日印両国などから65社以上、約130人が参加
SDGsの視点
蓄電池、再エネ設備、電子機器などに使われる鉱物は、脱炭素社会の基盤です。一方、採掘地域への依存や地政学的なリスク、採掘・精錬に伴う環境と人権への影響が課題になります。使い終えた機器から金属を安全に回収できれば、資源の供給源を増やし、新たな採掘への圧力を下げる可能性があります。
ただし、リサイクルは回収された後だけの技術ではありません。製品を集める制度、分解しやすい設計、作業者の安全、素材情報の共有、再生材の品質保証までがつながって初めて循環します。国を越える連携では、不適正な輸出や処理を防ぐ透明性も不可欠です。
暮らし・社会との接点
家庭に眠るスマートフォンや小型家電も、金属を含む「都市鉱山」の一部です。自治体や販売店の正規回収ルートを使い、データを消去したうえで返却することが資源循環につながります。企業は、回収率だけでなく、どこでどのように処理され、どれだけ再び材料に戻ったかを示す必要があります。
日印連携が進めば、技術や設備の輸出だけでなく、現地の雇用、安全基準、環境管理、人材育成を含む公正な仕組みにすることが重要です。
これから注目したいこと
今回の会議を受け、企業面談が具体的な回収・再資源化事業へ進むかが次の焦点です。回収量、再生率、処理時の排出量、労働安全、トレーサビリティを共通指標で確認できるか、日印およびQUADの協力が継続的な制度へ発展するかに注目します。
