SDGs GOAL 01 GUIDE
収入の少なさだけでなく、住まい・教育・医療・社会参加の機会が奪われる「多面的な貧困」をなくし、誰もが立て直せる社会の仕組みをつくる目標です。
貧困は、本人の努力だけでは説明できません。雇用、家族構成、病気や障害、物価、災害、差別、利用できる制度が重なって起こります。目標1は、極度の貧困を終わらせるだけでなく、各国の基準で測る貧困を減らし、社会保障、基礎サービス、財産や金融へのアクセス、災害への備えまでを一体で進めます。
貧困をなくそうNO POVERTY

UNDERSTAND THE GOAL
目標1を理解する3つの基本
目指す期限
2030年までに、世界のすべての国がそれぞれの状況に応じて取り組みます。
具体的な約束
7のターゲットで、目標を政策と行動へ落とし込みます。
大切な原則
平均だけでなく、最も取り残されている人や地域の改善を確かめます。
TARGETS, IN PLAIN LANGUAGE
ターゲットをやさしく読み解く
TARGET 1.1・1.2
極度の貧困と多面的貧困を減らす
国際的な貧困線だけでなく、各国の生活水準に照らして、所得、教育、健康、住居など複数の欠如を捉えます。子ども、女性、高齢者など属性別に状況を見ることも重要です。
TARGET 1.3・1.4
社会保障と基礎サービスをすべての人へ
失業、病気、出産、障害、老後など生活が揺らぐ時に支える制度を整え、土地・財産・金融・技術・公共サービスへ公平にアクセスできる状態を目指します。
TARGET 1.5
災害や気候変動で貧困に戻らない強さをつくる
災害は住まい、仕事、健康を同時に奪い、もともと余裕の少ない人ほど回復が遅れます。防災、住居、保険、地域のつながりを含むレジリエンスが必要です。
TARGET 1.a・1.b
資金と政策を貧困削減へ向ける
開発協力や公的支出を教育・保健・社会保障へ確実に配分し、貧困層とジェンダーに配慮した政策枠組みで長期的な投資を促します。
KEY PERSPECTIVES
見落としたくない重要な視点
貧困は見えにくい
外見から分からない住居費負担、孤立、食事や受診の我慢もあります。「平均」だけでなく分布を見る必要があります。
制度があっても届かない
情報不足、複雑な申請、心理的抵抗、言語や移動の壁が制度利用を妨げます。支援は作るだけでなく届く設計が必要です。
世代を越えて連鎖する
家計の困難が学習、進学、健康、人とのつながりへ影響し、将来の選択肢を狭めます。早い段階から切れ目なく支えることが大切です。
目標は相互につながっています。一つの対策が別の目標へ良い影響・悪い影響を与えないかを確認し、同時解決を探すことがSDGsの実践です。
FROM A JAPAN PERSPECTIVE
日本で考えるべきポイント
相対的貧困
日本では社会全体の所得水準との比較で生活の余裕や参加機会を捉える視点が重要です。特に子育て世帯、ひとり親世帯、高齢単身世帯などで課題が表れます。
住まいと物価
家賃、光熱費、食費の上昇は可処分所得の少ない世帯に強く響きます。住宅、就労、福祉を別々にせず相談できる仕組みが必要です。
支援への接続
給付、就労支援、子どもの居場所、フードバンクなどを、必要な人が早期に利用できる案内と伴走支援が鍵になります。
TAKE ACTION
今日からできること
暮らしで
- 地域の相談窓口や支援制度を知り、必要な人へ決めつけずに情報を渡す
- フードバンク、学習支援、居場所づくりへ寄付・参加する
- 安さの背景に不当な労働がないかを意識して商品やサービスを選ぶ
学校・地域で
- 費用を理由に参加できない行事や教材がないか点検する
- 相談の秘密を守り、本人が助けを求めやすい複数の入口を用意する
- 住民、福祉、教育、医療をつなぐケース会議やアウトリーチを行う
企業で
- 生活できる賃金、安定した雇用、柔軟な勤務制度を整える
- 従業員支援制度を非正規雇用を含めて利用しやすくする
- 調達先の賃金・人権リスクを確認し、改善を取引条件に組み込む
FAQ
よくある質問
Q日本にも貧困はあるのですか?
あります。生命維持が困難な極度の貧困だけでなく、その社会で一般的とされる生活や教育・文化活動に参加しにくい相対的貧困があります。
Q寄付だけで解決できますか?
寄付は重要ですが、賃金、住宅、教育、税・社会保障など構造への対策と組み合わせる必要があります。
Q「自己責任」と何が違いますか?
個人の選択だけでなく、景気、病気、ケア責任、差別、災害など本人が制御できない条件を含めて考えるのがSDGsの視点です。
SOURCES & EDITORIAL NOTE
出典・さらに詳しく調べる
ターゲットの整理と世界の状況は、国連および日本政府の一次資料を基に、SDGs NAVI編集部が一般向けに要約・再構成しています。統計は公表時点や推計方法によって更新されるため、最新値は各出典をご確認ください。
- United Nations — Goal 1
- The Sustainable Development Goals Report 2025
- 外務省 — SDGグローバル指標 目標1
- 日本政府 — 自発的国家レビュー(VNR)2025
最終内容確認:2026年8月20日