「おかしい」と思ったら…… 大学生が声を上げる! 昭和の当たり前は、もう通用しない。

性別に対しての意識が変化しつつある今、「男らしい」や「女らしい」という言葉は使われなくなりつつあります。その代わりに使われているのが、「自分らしい」という言葉。これは個を大切にする時代に突入したことを示します。自分らしい生き方、自分らしい仕事、自分らしい服。何につけても「自分らしさ」が言われるようになりました。
 

大学ではミスコンの開催に対しても意義が唱えられ、開催しない大学も増えてきました。上智大学では、「ミス・ミスターソフィアコンテスト」を廃止し、「ソフィアンズコンテスト2020」が開催されました。これは、外見ではなく内面「自己PR部門」「スピーチ部門」「SDGs部門」で「最も多角的に活躍した人」を選ぶというものです。このように、大学は変わってきています。そして、そこにいる大学生たちも変わってきています。
 

しかし、社会はまだ昭和の流れを引きずることも多く、2018年に「週刊SPA!」で発表された「ヤレる女子大学生ランキング」の記事に声を上げたのは、当時、国際基督教大学(ICU)4年生、1997年生まれの山本和奈さんです。その後、彼女は一般社団法人Voice Up Japanを立ち上げ、社会問題と向き合っています。この世代の人たちが声を上げることは、これから増えていくのではないか、と思っています。令和に入り、昭和が前の時代から前の前の時代になりました。しかし、まだ昭和の意識は続いているからです。
 

山本さんが代表を務めるVoice Up Japanの名前の由来は、「おかしい」と思ったことに声をあげづらい日本に対して付けた名前のようです。ジェンダー問題に関わらず、当たり前に行っていることが、すでに時代とずれていることがあります。それは、私自身も感じることがあります。ちなみに、私はギリギリ昭和の時代に社会人になり、平成、令和と社会人として仕事をしている年代です。ですから、昭和の企業も経験しています。私の最初の仕事は企業の受付でした。今では企業の受付に女性が座っていることは少なくなりましたが、昭和の時代は、受付に女性が座ってお客様をお迎えし会議室にご案内するのは、女性の仕事のひとつでした。そして、お茶を出す。“お茶くみコピー取り”と言われていた時代です。そんな時代も知っているからこそ分かることがあります。このときすでに男女雇用均等法は始まっていました。しかし、実際には男女で同じ仕事ができるのは、ほんの一部だったのです。
 

また、コロナ禍で強く感じたのは「お客様は神様なのか?」ということです。昭和の時代「お客様は神様」でした。しかし、コロナ禍でエッセンシャルワーカーという言葉を耳にするようになり、生活必需品を扱う販売店で働く人がこれまでになく取り上げられることが多くなりました。しかし、そこでは品薄商品に対してのクレームを受ける姿です。「ないモノは、ない」が通用しない人たちから受ける罵詈雑言は、精神的苦痛以外の何ものでもありません。しかし、店員の方は頭を下げて謝る。これは違うのではないか、と思ってみていました。しかし、そんな状況が多くの場所で起こりました。そのとき、店員の方は「おかしい」と言えるかどうか? 「言えない」のが今の現実です。山本さんが代表を務めるVoice Up Japanのサイトには、Voice Up Japanがやっていることに「政治的活動、意識の拡散、コミュニティーづくりを通して、日本の社会を平等にしていきます」と書いてあることからも、彼女たちの世代はよりそれらを強く感じているのではないかと思います。そして、「お客様は神様」という言葉はすでに存在しないと感じています。もちろん、お客様がこなければ仕事になりませんが、店舗は対価を払ってモノを交換する場です。または、対価を払ってサービスを受ける場です。つまり、交換の場だからです。
 

大学生が声を上げることで、もっと上の世代が気づくことも多くあります。また、時代が変わったのだと認めざるを得ないこともあります。変化を柔軟に受け入れる心の余裕がないと、これからは生きにくい時代です。「これまではこうだった」は通用しません。コロナ禍がその後押しをしています。特に経営者は、いかに柔軟に対応できるかで会社が進む道が変わってくるように感じています。そして、大学生やその世代の声を聞くことが、これからの時代、経営をしていくには大切なことだと感じています。
 

SDGsナビ公式ライター:伊藤緑

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